九州初の地クラブメーカーとして産声を上げたゼロゴルフが、その哲学のすべてを注ぎ込み、世に送り出す『KODO FORGED IRON』。

この一本に込められた美学と性能の真髄を、企画者であるゼロゴルフ代表・川上義人と、製造を手掛けた共栄ゴルフ工業代表・坂本敬祐氏が語り尽くす。

企画・開発においてこだわったポイントを教えてください。

川上:KODO FORGED IRONを企画する上で、絶対に譲れなかったのがアイアンの「カッコ良さ」と「扱いやすさ」を両立させることでした。

特にアイアンを構えた時や、キャディバッグに入っている時に最も目に入るバックフェースのデザインには徹底的にこだわり、何度も描き直しては試行錯誤を重ねました。

お客様がアイアンを選ぶ際、まず見た目で興味を持ち、次に試打して自分に合うかを判断されますからね。

坂本氏:川上さんの情熱は、我々作り手にもひしひしと伝わってきました。

「マッスルバックのようなシャープな見た目と、キャビティバックのようなやさしさ」

その一見すると矛盾するような要求に、我々の技術でどう応えるか。まさに腕の見せ所でしたね。

「扱いやすさ」のこだわりについても詳しく教えてください。

川上:特にこだわったのは、ゴルファーが直接手に取って感じる「打感」と「抜けの良さ」です。

ゴルフクラブは見た目が良くても、打った時の感覚が悪ければ意味がありません。

所有する喜びだけでなく、使う喜びも感じられるクラブにしたかった。その点、共栄ゴルフ工業さんの技術はまさに理想的でした。

坂本氏:ありがとうございます。打感の良さを生み出す核となるのが、我々が長年培ってきた精密な鍛造製法です。

金属の組成を均一にすることで、インパクト時の余分な振動を抑え、手に吸い付くような柔らかい打感を実現します。

川上:この打感の良さがあるからこそ、アイアン本来の役割である「狙った距離を正確に打つ」という性能が際立ってきます。

自分の感覚と出球が一致する。これこそ、ゴルファーが求める扱いやすさの本質だと考えています。

坂本氏:扱いやすさという点では、ソールの「抜けの良さ」も川上さんと何度もやり取りして徹底的に追求しました。

スムーズにヘッドが振り抜けるよう、ソールの入口(リーディングエッジ)と出口(トレーリングエッジ)の削り方には細心の注意を払っています。

この絶妙なソール設計が、安定したショットをサポートしてくれるのです。

最後にどのような方に手に取ってみてほしいか教えてください。

川上:このアイアンは、クラブ本来の性能やフィーリングを大切にする方に響くモデルだと思います。

「クラブのデザインを眺めて楽しみ、鍛造ならではの打感の良さを味わい、思うままにボールを操る喜びを知っている。」

そんなクラブが持つ本質的な価値を大切にする方にとっては、最高の相棒になるはずです。

坂本氏:作り手としても、まさにそう思います。我々が誇る鍛造技術は、単に製法を指す言葉ではありません。

打感の柔らかさ、ボールをコントロールする性能、そういったゴルファーの繊細な感覚に応えるための技術の結晶です。

川上:だからこそ「本物の打感を知りたい」「クラブと対話するようにゴルフを楽しみたい」という方に、このアイアンの価値がきっと伝わると信じています。

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